飲食店の接客英語 受付編

目からウロコの接客英語 飲食店レストラン受付3 海外のお客様へ「喫煙席ですか、禁煙席ですか」と英語で聞くには

喫煙は益々規制されていくのが当然という海外の社会風潮

近年では世界的に喫煙規制の風潮が高まり、海外の主要国では喫煙習慣に対して非常に厳しい目を向けています。飲食店では全面禁煙が当たり前のため、日本の飲食店で喫煙席と禁煙席をただ分けて仕切りもない状況に驚かれる外国人観光客は少なくありません。特に驚くのが、禁煙席を希望したにも関わらず、喫煙席に隣接した席に座らされることもあることです。禁煙席を希望している外国のお客様には、喫煙席からは遠く離れた席をご案内した方がいいでしょう。

喫煙席ですか、禁煙席ですか?

Smoking or non-smoking?

Would you like a smoking or non-smoking area?

Would you like a table in smoking area or non-smoking area?

Would you prefer the smoking or non-smoking section?

Aがいいですか、Bがご希望ですか?と選択肢をあげてお客様に聞く場合、Would you like A or B?Would you prefer A or B?と聞くのが丁寧な表現で、接客英語では定番のフレーズです。A or B?とだけ聞くのはとてもカジュアルな表現です。Do you want A or B?とは言いませんので注意しましょう。

レストランにおける「禁煙席」という日本語は、沢山の意味をもつ多義語で、その全ての意味を含む単語は英語にはありません。non-smoking areanon-smoking sectionnon-smoking tablenon-smoking seatと訳すことはできます。「席」という表現ではなく、「禁煙場所」という表現のnon-smoking areaかnon-smoking sectionというのが、英語では一番定番の自然な言い方です。但しareaは範囲や場所という意味であるのに対し、sectionは仕切られた部屋などの場所を指します。レストラン内が分煙化されていて部屋が別になっていたりブースがある場合はsectionという単語を使いましょう。場所は区切られていても、きちんとした分煙がなされていない場合はareaを使います。non-smoking tableやnon-smoking seatという言い方は、お客様の方から指定する際に使われる可能性があります。non-smoking tableは、前章で日本語の着席する飲食店での「席」は英語でseatではなくtableになると述べたように、tableで禁煙席という意味になります。non-smoking seatですと、バーやカウンター席など、テーブルがないカウンターチェアなど椅子席の禁煙席を指します。

non-smoking area 単純に喫煙が禁止されている禁煙エリア
non-smoking section 喫煙と禁煙が別室もしくは仕切りがある場合の禁煙エリア
non-smoking table テーブルのある着席レストランでの禁煙席
non-smoking seat 個別テーブルがないカウンター席などでの禁煙席

 

Non-smokingと No smoking の違い

ちなみに、non-smokingという一語の形が「禁煙の~」という意味の形容詞であり、その後ろの名詞を修飾しています。英語圏でもハイフンが省略されていることもありますが、正しい文法ではハイフンは必ず入ります。日本では「喫煙禁止」という警告文を、間違えて「Non Smoking!」と書いているのを見ますが、「禁煙の!」という意味になってしまいます。Non-smokingという表現を使いたければ、形容詞ですので必ず後ろに名詞を足して、全て大文字で「NON-SMOKING AREA」や「NON-SMOKING ROOM」などにしましょう。

通常壁などに貼られている「喫煙禁止」という警告文に使われる英語の表現は、No smokingです。noが形容詞、smokingがsmokeという動詞のing形で名詞となり、名詞で終わる体言止めになっています。この表現で場所を指定したい場合は「NO SMOKING IN THIS AREA」「NO SMOKING IN THIS BUILDING」という風に使います。日本で非常によく見かけるスペルミスがNo Smorkingという表記です。Smokeのing形にRは入りませんので注意しましょう。

Non-smoking「禁煙の~」名詞の前に置かれて使う形容詞。ハイフンを入れます。
No smoking!「喫煙禁止!」名詞で終わる体言止めの表現。

 

他に日本人には区別がつきにくい文章の違いとして以下があります。

This is a no smoking restaurant. 「煙を排出しない(機器を備えた)レストランです」とも取れます。
This is a no-smoking restaurant.「禁煙のレストランです」の意だが、正しい表現でない。
This is a non-smoking restaurant. 「禁煙のレストランです」正しい表現。

 

禁止されています

タバコ吸えますかと聞かれて、「このレストランではタバコは吸えません」と言う場合は以下のように答えます。

May I smoke here?「ここでは、タバコ吸えますか?」

I’m sorry, no smoking is allowed in our restaurant. 

I’m afraid smoking is not permitted in our restaurant.

お客様のご要望には応えられない事実を伝える際は、必ずI’m sorryI’m afraidを文頭につけましょう。「大変もうしわけございませんが...」という常套句です。
「禁止されています」というには、No + 動詞ing形 + is allowed/permitted.という全否定か、動詞ing形 is not allowed/permitted.の文否定の表現を使います。

 

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