目からウロコの宿泊施設接客英会話 チェックイン編8 パスポートのコピーを取らせてください、と英語でいうには
外国からのお客様のパスポートのコピーを取らせていただく場合
日本語の「コピー」は、コピー機で複写したものという意味ですが、英語のcopyは、それだけでなく、手書きでの写しや原稿、模写する、真似る、書き取りをするなど色々な意味が含まれます。The latest copy of ABCは、「雑誌ABCの最新号」という意味になりますし、服装や持ち物など人の真似ばかりする人のことをCopy Catと呼びます。A copy of your passportというと、手書きで書き写す意味やパスポートの複製という意味まで含んでしまいます。「コピー」という日本語は、厳密には英語でphotocopyに相当します。この単語は元々はゼロックスのコピー機の商標だったのですが、バンドエイドという商標が一般化されたのと同じように、今ではコピー機でとるコピー全般を示す単語になりました。「コピー機で複写したコピー」が必要だと言いたい場合は、photocopyという単語を使った方が適切で明確です。
May I take a photocopy of your passport, please?「パスポートのコピーを取ってよろしいでしょうか」
We will need a photocopy of your passport, sir.「パスポートのコピーが必要になります」
コピー機がフロント裏手などお客様の視界に入らないところにある場合
日本のホテルのフロントで「I take a copy of passport.」といって、お客様のパスポートを手に無言でフロント裏手に消えていくのを何度も目にしたことがあります。まず第一に、これはお客様の意向を無視し許可を得ない文章で、非常に高圧的に聞こえます。第二に、犯罪率の低い安全な日本では考えられないことかもしれませんが、海外ではどんな場所でもクレジットカードやパスポートなどの情報を盗まれる可能性があります。そのため海外の方は貴重品管理には非常に敏感です。大切なパスポートを持って無言でお客様の視界から消える行為は、海外からのお客様を非常に不安にさせます。もしコピー機がフロント裏手などお客様の視界に入らないところにある場合は必ず、
I’ll be back shortly.「すぐに戻ります」
I’ll be back with the photocopy right away.「コピーを取ってすぐ戻ります」
など一言付け加えましょう。